玉ねぎカフェ

文学作品の一節を引いたりしながら、私が社会について考えていることを綴っていきます。引用魔ですので。

笑いの大學

皆さまは、文部科学省が実務教育に特化した「新たな高等教育機関の設立」を推し進めようとしていることはご存知でしょうか。私も5、6年前からこの件を小耳にはさむようになり、まさか本気で進めるつもりだとは考えておりませんでしたが、お国は本気のようで…

ピンク色の研究

「うちで店員や事務員を採用するときは,外見のこのましいことをとくに重視します。」 (…) 「かならずしもきれいでなくとも。決め手はむしろ道徳的なピンクの肌の色ですねえ。お分かりでしょう……。」 ジークフリート・クラカウアーのルポルタージュ『サラ…

サミュエル・ラチェットを殺せ

クリスティが書く探偵小説は当時の大都市の性格を如実に表現している。『そして、誰もいなくなった』では、全く共通点のない人々が集まる大都心の典型的な特徴とともに、それによって埋もれていく軽重様々な犯罪と義憤をテーマとした。とりわけ、ウォーグレ…

「朝食」の日雇い労働者に対する一種の憧れみたいな感覚について

たった一度だけ読んだだけだけれども、私はジョン・スタインベックの「朝食」という短編を忘れることができない。主人公である一人の男が、ある朝、日雇い労働者のキャンプの近くを散歩していると、そこにいた労働者父子に朝食に招待されて、一食を共にする…

はてなブログ開設にあたって

僕は一冊のノートと一本の鉛筆を買うことにしよう。僕は今できるだけ多くを書き記して,全てがこうやって後ろへ流れ去っていくことのないようにしよう。こんなに長い年月を僕は生きてきたが,全ては沈んでしまった。僕が始まったとき,それは僕のもとにあっ…